17年前

あの日。
私は伊丹空港にいました。
朝6時からの早番で、ちょうど着替え終わって事務所に入り、いつもの寝ぼけた声で、
「おはようございま~す…」
って言うたとこやった。
ドーン!
大きく鈍い音がして揺さぶられた。
「あ、地震や…。ぅわー、大きいなぁ」
全然怖くなかった。すぐ止むやろ、どうせ。
ちょっと面白いくらいの気分やった。
あれ?
でも、収まれへんやん!何これ?えーっ?
揺れはユニバーサルスタジオのアトラクションみたいで、まるで冗談かと思うくらいで、立っておられへんかった。
入口でへたり込んでると、事務所の中にあるパソコンがバーン、と大きな音を立てて床に落ちる。
頭に粉が落ちてきたから、見上げたら、壁と天井が互いに逆方向に揺さぶられながら離れていく。
え?ウソ…
「ゆきちゃんっ!はよぅ、机の下に入りっ!」
先輩が叫ぶけど、腰が抜けて立ち上がれなかった。
頭に天井から落ちてくる白い粉をいっぱい被りながら、どうしようもできへんかった。
ロビーではどんなことが起こってんのか、ドーン、バリバリ…ガガーン…色んな音がしてた。
お客さん、大丈夫やろか?大丈夫、きっと大丈夫、すぐ止む、すぐ止む…。
物凄く長い時間に感じた。
しばらくして、大きな揺れが収まったけど、それでもまだ私には何が起こってるのかよく分からなかった。
その地震が自分のいる付近だけ特に酷かったんだと何の根拠もなく思ってたし。
どうにか引っくり返ってないテレビをつけても、アナウンサーが「大きな地震がありました。外に出ないでください。安全を確保してください」というばかりで、酷い映像は映っていなかったから。
でも。
神戸や西宮方面から出勤するはずの同僚がなかなか来なくて…。
時間が経つにつれ、テレビに信じられないような映像が映るようになった。
ハリウッド映画なんか比較できへんくらい、想像を超える街の様子が報道される。
大丈夫なんか?
どうしよう?
まだ、携帯電話なんか普及してない頃やった。
やっと、早番の筈の子が昼前になって青い顔をしながら出勤してきた。ブルブル震える体を止めることが出来ない様子でその後輩は、信じられないようなことを言った。
「タクシーで阪神高速に乗ってたら、突然道がグニャグニャしてきたんです。
揺れが収まったから、走り出したら道の先があれへんかった…」
あの映像を後で見た彼女は一体どんな気持ちがしたやろう…

怖かった。
それに、悲しかった。やりきれなかった。
報道されない辛い話もいくつも聞いた。
あれから17年も経つ…
昨年は、東北大震災があった。
どれだけの人がどんなに辛くて怖い思いをしたんやろう。
どんだけ涙を流したんやろう。
そう思えば思うほど、今を大切にしなあかん、と思えてくる…

合掌。

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by forest-pansy | 2012-01-17 15:16  

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